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■自家製麺のすすめ-ラーメン編
自家製麺をされる場合、考えられることは、現在の仕入麺に納得出来ない。麺の品質が安定しない。ご自分で納得した物を作りたい。いろいろ試してみたい。などいろいろとお悩みがあるようですが、
やはり採算的な部分も重要です。そこでまず
自家製麺をされる場合と仕入麺の場合での採算計算をしてみましょう。
●採算計算●
※ 採算計算の条件 150食/1日当り 120g/1食当り量目 加水35% かん水濃度3% 塩度3%
■原材料計算
まずは、そもそもラーメンの麺を作るのにどんな物が必要かを知らなければなりませんが、通常は、小麦粉(強力粉 中華麺用粉などと表現されている場合も有りますが)とかん水(粉末または、液体)とが必要です。基本的なところは以上ですが、卵をいれたり(全卵粉や卵白)その他にも麺質を良くする為に色々と有ります。
計算に使用した参考価格
量目 価格 g単価
小麦粉 25kg 4000円 0.16円
粉末かん水 10kg 4500円 0.45円
1kg 1500円 0.15円
2002年6月調べ
計算に使用した参考レシピ
加水35% かん水濃度3% 塩度3% 
量目120g/1食 150食/1日当りの場合
今日のところは、シンプルに基本的な 小麦粉、かん水、塩 で計算してみましょう。
まずは、原材料費から 
原材料として標準的な 小麦粉、塩、かん水 とします。
小麦粉は、ピンからキリまでありますが、少し良い物を使用して 1袋(25kg入)で ¥4,000 として25kgで¥4,000ですから 1g ¥0.16位の値段ですね。
通常の並塩などは 1kg ¥150 として 1g ¥0.15 位ですね。
かん水も 粉末かん水 10kg ¥4,500 として 1g \0.45 位です。

1食当りの量目もお店によってまちまちですが、これも標準的なものとして 1人前生麺で120gとします。
生麺で120gとして、小麦粉とかん水と塩と水のそれぞれの重量を計算していきましょう。

まず決めなければならないのが 加水率です。加水率とは、小麦粉の量に対して どれくらいの水(かん水、塩が入ったもの)で練るかという事で小麦粉 1000g を かん水と塩と水を混ぜ合わせた物 350g で練れば 小麦粉に対して水の量が35%なので 加水率は35%という事になります。 総重量は 1350gの生地が出来るわけです。加水率は、スープの種類や地方によってまちまちで、九州の博多ラーメンなどは少加水(28%とか)麺、逆に 手打ちラーメンなどは 多加水(48%など)麺ですが、今日のところは 中加水(35%)麺で計算してみましょう。
 
生麺120gで加水35%ですから 小麦粉の重量を計算しようとしますと
 120g÷1.35=88.89g程となります。

水(かん水、塩を混ぜた物)の量は 120g-88.9g=31.1gとなります。
う〜ん 数字だらけで、頭が痛くなってきましたね。
水の量が決まりましたので、次はこれを水と粉末かん水と塩に分けなければなりません。 
かん水の濃度、塩の濃度も
これも地方・お店・季節によってまちまちですが 標準的なものとして
かん水濃度 3% 塩濃度 3%で計算してみましょう。

 
■通常は、粉5kgに対して 35%なら 5000g×0.35=1750gの水(かん水、塩の混ぜ合わせた物)というようにまず小麦粉を幾ら練るかという部分から計算しますのでもっと判りやすいです。(通常のお店では,生麺の重量から逆計算するという事はしておりませんので・・・)
水(かん水、塩を混ぜたもの)の量が 31.1gで
かん水は 濃度3%ですから 31.1g×0.03(3%)=約0.93g
塩も同じ 3% ですから 約0.93g
水の量は 全体から粉末かん水と塩を差引いた量ですから
 31.1g-0.93g-0.93g=29.24g
これで全ての重量がでましたので、原材料費の計算が出来ますね。
必要g数 g単価 価格
小麦粉 88.89g 0.16円 14.22円
粉末かん水 0.93g 0.45円 0.42円
0.93g 0.15円 0.14円
29.24g
原材料費合計 14.78円
2002年6月現在参考価格使用
 
いかがでしょうか
生麺120gの正味原材料費は なんと 
¥14.78 ですね。
(お水の値段を入れてませんが)
 
■製造にかかわる費用計算
それでは、いよいよ製造するのに掛かる費用ですが、まず製麺機の費用から計算するとしましょう。条件として150食/1日当りですので、当社のラーメン用製麺機ですとLM-5062という機種が該当します。この機種の価格170万(諸経費込み 地域により違います)としてリースで購入した場合の製麺機の償却費として1食当りに掛かる費用を計算してみましょう。
リース料率を1.65%(金額、時期により違います)として
170万×1.65%=29、453円(消費税込)がおおよその月の支払いとなります。
30日営業として日割りしますと 982円/日ということになりますね。
これを1日当りの食数で割りますと
982÷150= 6.55円/1食当りに掛かる製麺機費用 となります。

 
100食/時間の能力の場合で、
人件費がパートさんなどで 800円/時給の場合 約9.6円程 1食当りに人件費が掛かることになります。電気代として 約0.19円程 1食当りに掛かります。
 
※ 麺質(加水率や何を添加するか)や麺のサイズ等により諸条件がいろいろ変ってきます。
以上のように計算していきますと下記の表のような形で麺の製造原価が出ます。
費用
原材料費 14.78円
製麺機費用(償却) 6.55円
人件費 9.60円
電気代 0.19円
麺の製造原価 31.12円
2002年6月調べ 参考価格使用
 
もし麺を仕入されている場合に 仕入麺が @50円の場合
自家製麺すれば 50円−31.12円=18.88円 儲かる事になります。
1日150食で30日営業とすると 18.88円×150食×30日=84960円 1ヶ月儲かる事になりますね。


食数を1日150食としていますが、食数が増えれば増えるほど儲かる事になりますね。
採算計算をご希望の方はこちらへご依頼ください。
 
もちろん自家製麺は儲ける為だけでは有りません。
●なぜ仕入麺ではダメなのか●
仕入麺から自家製麺に切り替える方からよく下記のような事をお聞きします。
■茹で延びが早い
熟成時間を取っていない
コスト最優先、殆どの業者は麺専門店以外にスーパーへも納品している。

■品質が不安定
熟成時間を取っていない。麺線にしてからも麺線熟成をしていない。

■添加物等が心配。
防腐剤などを使わないと日持ちがしない製法になっている。
沢山の店に卸すので、安全の為に防腐剤等を使用せざるを得ない。
※もちろん全ての仕入麺がそうではありませんが・・・

●コラム-繁盛の方程式を考える●
繁盛アドバイザー 藤井 薫
■ラーメンを一言で言えば、一杯のどんぶり鉢の中の芸術と言える。
今までのラーメンブームは全てスープの差別化の競争であった。
さっぽろラーメン、博多ラーメン、喜多方ラーメン、和歌山ラーメン、尾道ラーメン、旭川ラーメン等々ご当地ラーメンはスープの差を競い合っていた。当然、麺もそのスープにあった特徴のある麺であるが、さっぽろラーメンなどは、同一の製麺所が殆ど全てのさっぽろラーメン店へ麺を卸していたりして、店毎の麺での差別化が殆ど、はかれていなかった。
しかし、昨今のようにラーメン業界の競争レベルが更に上がり、全国的に有名な店では、オリンピックかサッカーのワールドカップクラスの競争になり、もはやスープだけの差別化では勝てなくなってきた。
今後のラーメン業界を勝ち抜くキーワードは自家製麺である。
ラーメン一杯のどんぶり鉢の中身は麺とスープと具材、薬味だけである。
主体はあくまで麺とスープである。
その@麺の品質、Aスープの品質、Bそれらのバランスをオーナーの感性で磨き上げ、お客様との真剣勝負を対決しているのが昨今の行列が出来るラーメン店ではなかろうか。
独特なスープを作り出す為に20年間、日本中を食べ歩いたオーナー、独特の感性で異分野から切り込んで成功を勝ち取っていったオーナー等、一部のスポットライトを浴びている成功者がいる陰で芽が出ないオーナーが日々、スープと格闘して、原因が判らずに悩んでいるのが、現在のラーメン業界ではなかろうか。
私がそのような芽の出ていないラーメン店を訪ねて気がつくのはスープだけで全ての問題点を解決しようとしていることである。また、そのオーナーが信頼して使っている麺を調べてみると、案外茹で延びし易い麺であることが多い。行列が出来ている繁盛店へ行って気がつくのは、スープも素晴らしいが麺も良く出来ていることが多い。単にスープが美味しいだけでなく、そのスープと麺がベストマッチングしているのだ。そのようなオーナーは麺についても良く研究している場合が多い。勿論、自家製麺である場合が大半である。私が知っている範囲でも九州系の行列の出来る店は殆どが自家製麺している。
又、ラーメン店を何年もやっていてスープの取り方の本質を理解されていない方もいる。今後の可能性の非常に高いと思われるスープは透明感のある濃厚なスープだと思うのであるが・・・

当社は全国のあらゆるラーメン店様から毎日、様々な麺作りの相談が寄せられています。
麺研究室の川上次長は 日々、お客様の要望に合わせたオリジナルなラーメンのレシピ作りに取組んでおります。皆様から寄せられる『こんな麺が出来ますか』と言う難題に日々取組んでおります。特に、最近のテーマは茹で延びの遅い、スープにからみ易い麺がテーマです。何時でも、皆様のご相談に乗ります。 当社ではこのスープに関しても日々研究しています。麺だけでなく、スープでお困りの方もご遠慮なく、声をかけて下さい。


 
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