製麺機についての知識不足が招く落とし穴!~選定に失敗した人々の悲劇!自家製麺はまだ始めるな!始めてから分かったのでは遅い 自家製麺を始めてから問題点に気が付き、公開する人たちが後を絶たない。

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第一章 進む自家製麺へのシフトの続きです。

インターネットが発達していなかった時代は、お店を開く予定の人たちは、製麺機メーカーや販売店から、とりあえず目の前にある製麺機を与えられているような状況だった。製麺機は特殊な機械なので、選定するにあたっての情報が非常に少なかった。機械の購入予定者は、特定のメーカーのパンフレット、あるいは広告宣伝、講習会など、ごく限られた情報を元にしか選択肢を得られなかった。そのため、購入した製麺機が思わぬ結果を招いて後悔する人が後を絶たなかった。

その後、インターネットが発達し、製麺機に関する様々な情報が飛び交うようになった。それでも正確な情報を得られないために、自家製麺を始めてから問題点に気が付き、後悔する人たちが後を絶たない。製麺機は、厨房機器の中では、決して安い買い物ではない。そのため、間違って選定しても簡単に取り換える訳にはいかず、使い勝手が悪くても、安全性に問題があっても、おいしい麺が思うようにできなくても、辛抱しながら、使い続けるしかないのだ。
そのようなことにならないために、一般的に、自家製麺を始めてから、気づく問題点を以下の様にまとめてみた。
ここでは、皆さんが製麺機選定の際、陥りやすい落とし穴を把握し、回避できるよう、過去実際にあった失敗事例をご紹介したい。

1.一般的に、製麺機メーカーは麺の作り方を教えてくれない

これは、国内だけでなく、海外でも同じで、普通の製麺機のメーカーは、機械の作り方は知っているが、おいしい麺の製法を知らない。従って、新しいレシピの麺を作ろうと思っても、レシピを教えてくれない(教えられない)
例えば、最近であれば、グルテンフリーとか、低糖質麺、あるいは、全粒粉を焦がした粉で作った香ばしい麺とか、新しい製麺の知識がどんどん広がっている。が、それに追随できる製麺機メーカーはほとんどない。また、麺はスープとの相性が大切なのにスープの知識が全くないので、どのスープにはどのタイプの麺が合うのかが分からない。

従って、多くの自家製麺を始めた人達の困りごとは、おいしい麺作りの方法が分からないこと。導入後に次々と新しい麺を作りたいと思っても、教えてもらえず、困っている。製麺機をポンッと渡されても、おいしい麺が作れるはずがない。
極端な話、麺質についてのノウハウに基づいた正しい使い方ができていなければ、どんな製麺機を使っても、最高の麺質というのは実現し得ない。機械を買わされるだけ買わされて、その後購入者がどうすれば質の良い製麺ができるかで頭を悩ませるケースは、あまりにも多い

一般的に製麺機のメーカーにとっては、製麺機を販売することが仕事であり、製麺機を売れば一応の仕事が終わる。が、自家製麺を始めたお客さまにとっては、製麺機を買ってから本当の製麺機との付き合いが始まる

導入時だけでなく売りっぱなしで、導入後に新しい麺を作りたいと思っても教えてもらえない。そのために困り果て、どこに(誰に)聞いたらいいのかも分からない人が後を絶たない。

新規に自家製麺を始めたお客さまは、小麦粉の選び方が分からない場合が多い。特にタンパク質、アミロ値、灰分などの意味、役割などについて分からない方がほとんどだ。

通常の製麺機のメーカーは製麺機を作るのはプロだが、麺の製法は知らない。当社の場合は、麺学校を国内海外で開催し、併せて、麺製造販売の関連会社「讃匠」で、常に麺の製造販売を行っている。製麺機の製造のプロであると同時に、麺の製造のプロでもあるのだ。国内では全国8カ所のドリームスタジオで、常に製麺講習会を行ったり、うどん学校そば学校ラーメン学校でさまざまな製麺方法をご指導している。

2.価格が安かったというだけで選定してしまったケース

「資金に余裕がなく、なるべく製麺機にお金をかけずに購入したことで、逆に結果として高くついてしまった」というのもよくあるパターンだ。

価格面だけで安い製麺機を選んで、おいしい麺が作れず、新しく高性能高価格の製麺機を買い直し、1台目の製麺機が無駄になってしまった方が数多くいる

製麺機は全て同じなので、安いのがいいと思って購入したが、実際はメーカーによって構造もノウハウもサービスも全然違う。おいしい麺を作れる仕組みになっていなかったり、安い製麺機を買ったら使い勝手が悪かったりは、当たり前のことだ。

「とりあえず安い物を」といって安価な中古機器を購入したものの、使い勝手が悪く製麺作業に大変手間がかかり、使い物にならない場合も珍しくない。

「資金に余裕がなく、なるべく製麺機にお金をかけずに購入したことで、逆に結果として高くついてしまった」というのもよくあるパターンだ。

価格面だけで安い製麺機を選んで、おいしい麺が作れず、新しく高性能高価格の製麺機を買い直し、1台目の製麺機が無駄になってしまった方が数多くいる

製麺機は全て同じなので、安いのがいいと思って購入したが、実際はメーカーによって構造もノウハウもサービスも全然違う。おいしい麺を作れる仕組みになっていなかったり、安い製麺機を買ったら使い勝手が悪かったりは、当たり前のことだ。

「とりあえず安い物を」といって安価な中古機器を購入したものの、使い勝手が悪く製麺作業に大変手間がかかり、使い物にならない場合も珍しくない。これは味以前の問題である。もし味にこだわりのない方でも、生産能力の方が追いつかず、やはり買い替えを余儀なくされてしまうことになります。

大和デジタルコンテンツセンター

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製麺機を新しく導入するより、中古製麺機の方がコストを抑えることができます。
しかし中古機といえど、決して安い買い物ではありません。
それは、製麺機という業務用製品の金額が元々安くはない、という意味ではなく、中古品のリスクが存在するからです。

製麺機を購入する方は、麺のプロを目指しているのであって、多くの方は機械に詳しいわけではありません。そこで、私たち製麺機メーカーが中古の製麺機はどこを見るべきかどのようなリスクがあるかを解説することにしました。

この動画コンテンツでは、製麺機づくりに20年従事するプロが、製麺機選びのポイントを解説します。

中古品で消耗品が新しくなっていない=購入後すぐにメンテナンス修理
といった自体を防ぐために、どこの部位に消耗品があるか、その交換期間についても説明しています。

インターネットで中古製麺機をお探しの方へ

中古製麺機は決して安い買い物ではありません。

それは、製麺機という業務用製品の金額が元々安くはない、という意味ではなく、中古品のリスクが存在するからです。

製麺機を購入する方は、麺のプロを目指しているのであって、多くの方は機械に詳しいわけではありません。そこで、私たち製麺機メーカーが中古の製麺機はどこを見るべきか、どのようなリスクがあるかを解説することにしました。

この動画コンテンツでは、製麺機づくりに20年従事するプロが、製麺機選びのポイントを解説します。

中古品で消耗品が新しくなっていない=購入後すぐにメンテナンス修理といった自体を防ぐために、どこの部位に消耗品があるか、その交換期間についても説明しています。

この情報コンテンツの源泉は、過去にお客様とともに積み重ねた様々な経験にあります。調べても出てこない課題にチャレンジしてきたからこそ得た経験。それらをebookや動画といった情報コンテンツに変えて、あなたの成功のお役に立ちます。私たちの経験から生まれたコンテンツを、あなたの麺ビジネスの知識、経験にご活用ください。

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失敗しない中古製麺機の選び方【ラーメン製麺機編】はこちら

失敗しない中古製麺機の選び方【うどん製麺機編】はこちら

3.アフターサービスのことまで考慮せずに選定してしまったケース

メーカーの名前やイメージなどで製麺機購入を決定した結果、購入後、なんのアフターサービスもしてもらえず、私のところへ相談に来られる方もまた、後を絶たない。

一般的にメーカーにとっては、販売に成功することが大切であり、いったん販売に成功するとその後のメンテナンスは、あまりお金にならない。

休日のメンテナンスがなくて困ったり、日常のメンテナンス体制が十分でなく、メンテナンスで困り、呼んでもなかなか来てくれないで困っているお客さまは、この業界には多い。

当社は20年ほど前から、年中無休、365日のメンテナンスに全社を挙げて取り組んでいた。しかし、「年中無休365日のメンテナンス」と言うのは簡単だが、非常にコストがかかる。

365日のメンテナンスを実行しようとするとコストだけでなく、社内体制を整え、社員の協力なくしては成り立たない。当社の場合は、元旦から大晦日まで1日も休まずにメンテナンスをしているから余計に大変だ。

4.機械が安全でなく、従業員がケガをしてしまった

製麺機メーカーにとって、安全装置を付ければ付けるほど、機械のコストが上がる。機械の販売だけを考えれば、値段が高くなり、売るのに不利になる。売ることだけを考えると、あまり付けたくない装置だ。
また、安全装置は普段の麺作りにおいて、機能的に役に立っている訳ではなく、万一のためのものである。最近、自動車に装着され始めた自動ブレーキのようなものだ。

安全意識の高まりとともに、最近、軽自動車まで安全ブレーキが設置されるようになってきたのは、自動車は大量生産するので、コストが非常に下がりやすいためだ。

ところが、製麺機の場合は、そんなに大量生産しない。従って、安全装置を付ければ付けるほど、コストが上がり、売りにくくなってくる。

併せて、一般的には使い勝手が悪くなるが、使い勝手を悪くしない安全装置を付けようとすればするほど、コストが余計にかかってしまう。

また、十分な安全装置を付けたつもりでも、たまにお客さまは想定外の作業をしてしまうことがある。従って、何重にも安全な装置でないと意味がない。安全装置は、お客さまの使い方とのいたちごっこのようなものである。安全装置を十分に設置するのは、「お客様の安全を最優先する」という、機械メーカーとしてのポリシーだ。

5.もっと寿命が長いと思っていたが、すぐに壊れた場合

機械のメカニズムが頑丈で、長持ちするかどうかも設計思想で決まってくる。

長持ちする製麺機を設計するには、設計者の高い設計能力、使う部品、材料の良し悪しが大きな影響を及ぼす。

おいしい料理を作るための要素とまったく同じで、おいしい料理を作るのも、高い技術、良い素材が欠かせず、どうしてもそれなりのコストがかかる。

製麺機の場合も全く同じだ。創業直後に当社の真打を購入したお客さまは40年近く使っているが、非常に大切に使っている。当社も部品の手配など、まだメンテナンスをしているお客さまがいらっしゃる。

作り方とともに、併せて、お客様の使い方でも寿命が決まってくる。掃除とか、点検、普段の使い方が大切で、機械の寿命は大きく変わる。

第三章 製麺機業界の業者と歴史に続きます。

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藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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