この記事は2024年7月8日のロッキー藤井の情熱メルマガで配信された内容を一部修正して公開しています。
それはお客さまに求められていることか、時流(その時代の風潮・傾向)にあっていることか、業績の上がる可能性があるのか

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ビジネスにおいて、最も難しいこと

私が長くビジネスをやって来て、未だによく失敗するのは、ニーズがあると思って、新しい製品を開発しても、最初は、さっぱり売れないことがあることです。 

当社の製麺機の様に1台で何百万円する機械の場合、真打の様にベストセラー、ロングセラーになり、ヒットした場合は、累計で何千台も売れたりします。 

すると、累計販売金額は何十億円にもなります。 

ところが、外れてしまうと、開発費さえも回収出来ない恐ろしい状態になります。 

真打の場合も発売してから、軌道に乗って売れ始めるまでに、永い年月の時間の経過と、諦めないで黙々と続けた販売努力が陰にありました。 

手打蕎麦用製麺機坂東太郎も売れるまで時間がかかった難産でした。 

リッチメンも同様に販売してからすぐに売れ始めた訳ではないのです。 

私は過去の経験より、商品には全てタイミングがあり、タイミングが一致するまではなかなか売れない経験をしています。 

そして、多くの人はこのタイミングを待てないで、早く諦める人が多いのです。 

われわれ、メーカーの場合は、いかにヒットする商品が作れるかということに、日々命がけで取り組んでいるのです。 

メーカーにとっては、商品力こそが会社を長く生き残らせるパワーなのです。 

私は以前より、飲食ビジネスとか、麺ビジネスはメーカー機能の工場とサービス業が融合した業態だと思っています。 

厨房は、リアルタイムで製造する工場機能であり、客席部分はサービス業なのです。 

従って、商品力は麺ビジネスを支える大黒柱とも言えるのです。 

ホンダのスーパーカブの様なベストセラーで、ロングセラー商品を作り込むことこそ、麺ビジネスの大成功を約束する原動力になるはずです。 

麺ビジネスではないのですが、これに成功している飲食業が丸亀市にある一鶴と言えるのです。 

創業74年間にわたり、右肩上がりに売上を伸ばし続けているのです。 

従って、これからの麺ビジネスの成否は、商品力が全てと言っても良いくらい、商品力のパワーが大きいことをわれわれは理解すべきなのです。

PMFの概念より、いかにミスマッチを無くするか

「起業家の成功の生死分けるのは、PMFを達成できるかできないか」と言われております。 

PMFは、Product Market Fitの略称で、日本語では「プロダクトマーケットフィット」と訳されます。 

自社の製品やサービスが、顧客のニーズを満たしており、適切な市場で受け入れられている状態のことです。 

以下の2つの条件が満たされている状態です。

①顧客が製品やサービスを本当に必要としている 

②顧客が製品やサービスに喜んでお金を払ってくれる

そしてPMFの実現可能性を大きく左右する2つの視点は、以下である。 

①どこの市場セグメントから始めるとPMFできそうか 

②どのビジネスモデルから始めるとPMFしやすいか 

PMFを達成することは、ビジネスにとって非常に重要です。

PMFの達成効果 

①顧客満足度の向上 

顧客のニーズを満たしているため、顧客満足度が向上します。

②売上増加 

顧客が喜んでお金を払ってくれるため、売上が増加します。

③資金調達の容易化 

事業の成長性が高いため、資金調達が容易になります。

④競争優位の獲得 

他の競合とは差別化された商品やサービスを提供しているため、競争優位を獲得することができます。

しかしPMFを達成するためには、以下のステップを踏む必要があります。

①顧客のニーズを徹底的に理解する 

ターゲットとなる顧客を明確にし、彼らのニーズを徹底的に理解する必要があります。

②適切な市場で商品やサービスを展開する 

ターゲットとなる顧客にリーチできる適切な市場で、商品やサービスを展開します。

PMFにフォーカスし、いかに顧客がファンになってくれるプロダクトを最速で作れるかが、勝者になるための早道であると思います。

ブルーオーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略図
競争をしないで勝つ戦略

競争の激しい既存市場は、レッドオーシャン  

競争のない未開拓市場は、ブルーオーシャン  

そのためには、顧客にとってあまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」ことによって、 企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だとしています。  

人は皆、地球上で唯一の存在  

似た人は居ても、1人として同じ人はいません。  

自分自身の一番を作る事が出来る存在なのです。  

自分自身は地球上で唯一無二の存在です。  

他人と競争する様にはなっていけません。  

同質化競争は絶対にやってはいけません。  

競争は異質化競争であるべきなのです。

店舗についても、会社についても他と同じ店舗  

他と同じ会社は一つとして存在しません。  

独自の、オリジナリテイのある強みを構築することが重要です。

お客さまは常に変化している

真にお客様が麺専門店に求めているニーズに応えることが大切です。  

当社が以前、麺専門店に来店している一般消費者のお客様の調査をした結果、お客様が麺専門店に求めているものは次の通りです。  

①麺が美味しい        22.1%  

②つゆが美味しい       19.4%

③自宅、学校、職場に近いから 9.5%

④場所が便利だから      4.8%

以上のことより、麺専門店は麺の美味しさ、つゆの美味しさにもっともっと、注力すべきということが分かります。

次にお客様が質を判断する場合、2つの側面から質を判断しています。  

①商品、サービスの質の高さ  

②商品、サービスを提供するスタッフ自身の態度  

以前は、商品、サービスそのもののレベルの高さにウエイトが置かれていたのが、現在ではお客様が競合他社に乗り換える理由の半分以上は、店員とかスタッフの態度によってということです。  

従って、商品、サービスの質を磨き続けるのは、当然重要で、スタッフたちのレベルを上げ続けることがもっと大切です。  

当社にとっても他人事ではなく、各地のドリームスタジオのスタッフたち、お客様と常に接している麺学校のスタッフたち、営業企画の担当者たちのお客様に接する態度に大きく左右されています。  

要するにわれわれは常に、いかにお客様が期待している以上の解決策を提示出来続けることが、問われています。

また、お客様が求めている要素も常に変化しています。  

当社が製麺機を作り始めた創業の頃は、麺の美味しさ、コンパクトさ、使い勝手、デザインのきれいさ等、ハードの要素に集中さえすれば良かった時代でした。  

今は以上のことは当たり前で、お客様が成功するためのソフトの要素の提供が重要になってきました。

これからもこのことは更に加速していきます。  

ですので、われわれは常に闘争心を持ち続け、エンドレスで、改善、改良を続けていかねばなりません。  

そして、常にトップを目指した企業だけが生き残ることが出来ます。

マーケテイング体質の獲得

マーケティング体質とは、常に顧客の視点に立ち、市場の動向を敏感に察知し、最適なマーケティング施策を実行できる能力を指します。 

マーケティング体質になるには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。 

お客様視点に立つ

お客様視点に立つ(ビジネスの本質はお客様の問題解決)

マーケティングの出発地点は、常にお客様です。 

お客様が何を必要とし、何を望んでいるのかを深く理解し、商品やサービス、コミュニケーションをお客様目線で考えることが重要です。 

お客様のニーズや課題を徹底的に調査したり、お客様の行動や心理を分析したり、お客様の視点に立ったペルソナを作成したりすると良いでしょう。 

市場動向に敏感になる

市場は常に変化しており、新しい商品やサービス、競合企業などが次々と登場しています。 

市場動向に敏感になり、常に最新情報を収集することが重要です。

業界誌やニュース記事を読むことや競合企業を分析してみると良いでしょう。 

展示会やセミナーに参加することも大切です。 

データ分析をする

現代のマーケティングでは、データ分析が非常に重要です。 

当社も分析チームが存在し、毎日販売会議を行い、常に分析し、数値化をしています。 

それによってお客様のニーズや市場動向をより深く理解することができます。

マーケティング体質になるためには、実際に手を動かして行動することが重要です。 

計画を立てたら、すぐに戦闘モードで実行に移しましょう。 

全員で楽しく、お客さまの反応に常に注目する

お客さまが抱えている問題を真剣に解決しようと思えば、どのようにすればよいと思いますか?  

①お客さまに聞く  

②お客さまの行動を観察する  

③常にお客さまに接しているスタッフたちより聞く  

というように主に3つの方法があります。  

ところが、①のお客様に直接に聞いても、お客さま自身が十分に分かっていないような難しい真の問題は、お客さま自身が答えられないのです。  

②の観察を通してとか、③の当社のスタッフたちの方が正しい答えをつかんでいる場合が多いのです。  

昔も現在も私は社内の各部門のスタッフたちと一緒に、社内勉強会を開催し、お客さまの問題解決に熱心に取り組んでいます。  

すると、今まで隠れていた問題点が次々と明らかになってきます。  

そしてお客さまの問題解決を通して見えるのは、結果として、当社の成長を阻害している問題点ばかりなのです。

ビジネスはすべて、お客さまの存在があってこそ成り立つのです。  

だから、お客さまの問題解決が最優先なのです。  

お客さまの問題解決を最優先する文化を、社内に定着しないとビジネスは成功しません。  

トップ自ら、お客さまの問題解決に向けて真剣に取り組むことも重要です。  

お客さまの抱えている問題を見つけることは、残念ながら社内にいては出来ません。  

あくまでもお客さま自身が抱えている問題だから、お客さまに接するしか得ることが出来ないのです。  

各地のドリームスタジオのスタッフたちの一番の存在意義は、お客さまの問題発見者であり、お客さまと一緒に問題解決をするコンシェルジュ(総合世話係)。  

ドリームスタジオが出来始めた3年前ころは、お客さま方はドリームスタジオを営業所と勘違いし、製麺機を売り込まれると思い、来社を遠慮される方が多かったです。  

徐々に、当社のドリームスタジオとスタッフの役割が理解され始め、安心して来社されてお客さま方が増えてきました。  

ありがたいことに最近は、お客さまからの期待値が高まっています。  

各地のスタッフたちと話していると、次に当社は何をしなければいけないかが、見えてきます。  

お客さま方は、当社に何を求めているかがよく分かるようになります。  

しかし、お客さま方が当社に求めているモノは、だんだんエスカレートして、難易度が高くなってきています。  

先程もお話しましたが、だから余計に進化しないと、お客さまの満足度を高めることが出来ないのです。  

それには、トップである私が一番進化し続け、お客さまの問題解決に最優先に集中することだと思っています。

時代の先回り

時代の先回りをするには未来予測とイノベーションを起こすことです。 

近年、AIの発展やグローバル化の加速により、変化のスピードが速まっています。 

そのため、時代の先回りをすることは、企業や個人にとってますます重要です。 

時代の先回りをすることによって、どのようなメリットがあるのでしょうか。

顧客のニーズを先取りで、競争優位を獲得

顧客のニーズを先取りすることで、競争優位を獲得できる。

時代の先回りをすることで、お客様がまだ気づいていないニーズを先取りすることができます。 

これにより、ライバルよりも早く革新的な商品やサービスを開発することができます。 

新しい市場を開拓できる

時代の先回りをすることで、既存の市場だけでなく、新しい市場を開拓することができます。 

これにより、売上を拡大することができます。

時代の先回りをすると、リスクを伴うこともありますが、大きなリターンも得ることができます。 

に新しいことに挑戦し、失敗を恐れずに行動することで、未来を創造することができるのです。 

今までは、当社のビジネスモデルは十分に通用して来たが、これからはもっと進化したビジネスモデルに変化させていかねばならなりません。 

幾ら、現在、上手く行っていたとしても、このビジネスモデルがいつまでも通用するかと言えば、絶対にそれはあり得ないのです。 

変化は緩やかではあるが、大きく変化している事は間違いありません。 

変化に対応して、大きく変わるしか、生き残る事は出来ないのです。 

私は、既にこの業界で生きて来て、多くの業界人の栄枯盛衰を見続けて来ました。 

だから、余計に時代の変化と、それに対応する事に大切さを感じます。 

ビジネスの本質は、お客様の問題解決です。 

お客様がハッピーになること、お客様の本当のニーズはなにか、お客様ファーストの精神でビジネスを考えてください。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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