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はじめに
これまでの記事では、麺ビジネスが大成功するプロジェクト発進 #1/2をお話いたしました。
さらに麺ビジネスが大成功するプロジェクト発進についてお話していきます。
ビジネスがうまくいかない原因、理由は何か?
お客さまの数が足りないだけ ⇒「ビジネスを育てる」よりビジネスが失敗する基本的要因はきわめてわかりやすい。
顧客がいないことである。 あなたが店開きをしても、市場の風がそよとも吹かない。要するに、売れない。 商品はいい。役に立つ。創業プランは満足いく出来栄えだ。ところが、パズルのピースが何か足りない。どうしたらいいんだろう。 そういうとき、ぼくのおすすめは、シンプルだ。
遊んじゃえ。
ほとんどの人たち、私も含めて、ビジネスを始める時は青雲の志を抱いてビジネスを始める。
ところが始めてみると、始める前に考えた通りにはまずいかない。
われわれの乏しい経験の中で考えたことと、複雑な世の中の仕組みはまず合っていないことがほとんどです。
そのようなときに、多くの人たちはジレンマに陥ってしまい、多くの人たちは、自分サイド、自分の都合で考えてしまい、うまくいかず、結果、諦めてしまう。
例えば、どうすれば、商品が売れるだろうか、どうすればうまくいくだろうかと、悩んでいる。
ほとんどの場合は、お客さまは不在で、これではうまくいかない。
ビジネスの本質は、自分の問題解決ではなく、お客さまの問題解決だ。
お客様の立場で楽しむ(遊ぶ)ことで、問題解決のヒントが見えてくる
「どうすれば、お客さまの問題を解決出来るのだろうか?」これらを考えるときに、当たり前に、真面目に考えるのではなく、もっと、楽しく、面白く考えてみればどうだろうか。
例えば、一鶴の場合は、生ビールとスパイシーな鶏の足の丸焼きを用意して、お客さまのストレス発散の場を設けた。
スターバックスの場合も、創業者のハワードシュルツがイタリアで感激した、イタリアの立飲みスタイルのバールをアメリカに持ち込んだが、全然、お客さまは反応なかった。
そして、何度も何度も試行錯誤の結果、アメリカ人は立飲みのコーヒーではなく、座って落ち着いてコーヒーを飲むことを見つけた。
その結果、第三の場所というコンセプトに辿りついた。
私はシアトルのパイクプレースにある1号店に何度も行ったが、この店は狭い立飲みで今もやっている。
要するにお客さまの問題解決は、お客さまの立場になって、遊んでみることだ。
自分がお客さまの立場で実際に楽しんでみてはいかがだろうか。
あなたがビジネスを始めたきっかけは、チャンスを発見し、変化を起こし、サービスし、情報を提供し、改善し、誰かの喜ぶ顔を見たい……これが出発点のはずだ。
発見、変化……これらの言葉は、別の1つの言葉に置き換えられる。
そう、「遊び」である。子どもの遊びを観察していると、体験したことのないコトや感情への畏怖おそれ、驚き、疑い、好奇心でいっぱいだ。
ビジネスは起業家の運動場だ。ビジネスを真剣に考えるのと、もう一面はビジネスを楽しむことだ。
ビジネスは自分自身を成長させてくれる貴重な道具であり、高速で試行錯誤を繰り返しながら、ビジネスを徹底的に楽しむ。
ゲームとして楽しむことだ。
ビジネスは理論や革新的なアイデアをテストする実験場ではない。
ビジネスとは、実行である。
アイデア大事、情報大切。
創造性も欠くことができない。
しかし、何より重要なのは、実行だ。
ビジネスにとって──規模が大であれ、小であれ──最大の問題は想像力の欠如であって、資金じゃない。
お客さまを増やすために最も大切なことは何か?
お客さまを増やすために大切な事は下記の通りです。
①価値観を共有出来るお客さまだけを選ぶ、誰でもお客さまにしない
②お客さまの選定基準は何か?年齢、性別ではない
③価格設定によって、お客さまを選別出来る
ビジネスでは価格設定は非常に大切
④料理内容でも、お客さまを選別出来る
⑤店舗の外装、内装、接客レベルでもお客さまを選別出来る
⑥立地でもお客さまを選別出来る
⑦ニーズを理解する
顕在ニーズと潜在ニーズ
潜在ニーズの理解が最も大切
⑧潜在ニーズを掘り当てて大成功した事例(事例) スターバックス
最初は大失敗、試行錯誤の結果、大成功した(事例)骨付鶏一鶴
詳しく見ていきましょう。
どんなお客様を集めるかが、事業をやる場合に一番重要です。
誰でもが、お客様になり得ないのです。
そのお客様を選ぶ場合の一番重要な点は、自分の使命と提供する価値を明確にする事です。
すると、お客様は自動的に決まってしまいます。
それにより、価格設定、内装、外観等すべてが決まってくるのです。
この部分は、当社の麺学校の経営講義で詳しく教えていますが、と、言うのは、これはビジネスを成功させる基本なのです。
自店の使命にあった、素晴らしいお客様を選び、そのお客様方から選ばれる様にならなければいけない。
これは、どんなビジネスであろうと、基本中の基本だ。
私は以前から、事業の成否はどの様なお客様を持つかで、決まってくると信じています。
真剣に生きている、熱心なお客様を沢山持てば、持つほど、企業は強くなっていきます。
反対に製麺機だったら、何でも良い、安ければ良いという様なお客様の場合、どうでしょうか。
もし、安くて買ってくれたとすると、もっと安い機械があったら、いつの間にか、居なくなってしまいます。
値段に反応するお客様は当然、値段によって、どこのメーカーであろうと、関係なしに買ってしまうでしょう。
これを、麺専門店に当てはめた場合、あなたのお店が大好きなお客様を沢山集めていれば、近くにどんな店が来ても、それほど心配はないでしょう。
ところが、どの麺専門店でも良いが、とりあえず、近くで便利だから来ている、と言う様なお客様を沢山集めていると、どうでしょうか。
この場合、もっと便利な店が近くに出来てと、お客様は一挙に居なくなってしまいます。
要するに、市場にいるすべてが当社のお客さまにはなり得ず、経営者、オーナー、スタッフの使命、価値観を共有して貰えるお客様だけを選定するべきということです。
そしてそのようなお客様方に、当社の熱烈なファン客になって戴くことがとても重要なのです。
オーナーとか店主の持っている使命、価値観と合っているお客様に来て戴き、その方々が熱烈なファン客になり、新しいお客様を連れて来て戴きましょう。
スターバックスの事例
スターバックスはメニューへのこだわりがあります。(アルコールは出さない、ナイフとフォークを使わなければいけないフードは提供しない)
スターバックスは基本的にコーヒーを主体にしたドリンク、フード類を売っているカフェです。
ところが、スターバックスのコンセプトはコーヒーを売ることではないのです。
スターバックスのコンセプトは「第三の場所」の提供です。
第一の場所は自宅です。
第二の場所は、職場あるいは学校です。
従って、第三の場所とは、コーヒーの良い香りのする自宅もない、学校でもないくつろげる空間です。
その様な場所の提供がスターバックスのコンセプトであり、スターバックスのビジネスの本質です。
だから、よく考えてみると、私もスターバックスは時々、使いますが、決してコーヒーを飲むために行っている訳ではありません。
スターバックスへ行くのは、誰かと面談するための場所が欲しいときとか、お客様との商談であったり、面接であったり、時間が余った時の本を読んだり、PCで仕事をするための場所の確保のためです。
特に、電源コンセントを設けてあるので、長時間PCで仕事をする場合には、非常に助かります。
店内にいるスターバックスを使っている人達を見回してみると、コーヒーを飲むために来ている人はほとんどいません。
何かをするために、あるいは、スターバックスのくつろいだ場所を利用するために、来ているのです。
だから、スターバックスはコーヒーを売って儲けるビジネスではなく、場所を貸して儲けているビジネスであったのです。
これがスターバックスのビジネスの本質、要するにコンセプトです。
そして、スターバックスはこのコンセプトの一貫性を持って守るために、様々な工夫を行っています。
例えば、次の通りです。
a)店舗の雰囲気へのこだわり
b)出店と立地へのこだわり(プレミアム立地)
c)オペレーション形態へのこだわり(FCはやらない、直営店方式)
d)スタッフへのこだわり(人的資源への投資)
一鶴の事例
私は本社での麺学校の場合、必ず、参加した生徒さん全員に丸亀の一鶴へ行き、鶏の足の焼き鳥を食べ、ビールをガンガン飲んで、一鶴のビジネスの本質、即ち、コンセプトを理解することを宿題にしています。 (コンセプトについてはこちらの記事でも詳しく掲載しています)
今まで、私のこの宿題に正しい回答をした生徒さんは1人もいません。
香川県に大型店が6店、横浜、大阪、福岡等県外に4店、合計10店舗で年商が34億円あまりです。
最初、私は一鶴のメニューの少なさに感心し、メニュー数が多いお客さまを一鶴へご案内し、メニュー数よりもメニューの商品力の高さが重要であると言い続けてきました。
ほとんどのお客さまは一鶴を見て、驚くのと同時に、いっぺんで納得します。
ある時に、私は一鶴のビジネスの本質は何かと深く考えていて、一鶴は一見して、鶏の足の焼き鳥を売るようなビジネスに見えるかもしれないが、実際はどうではなく、お客さまは、スパイシーな鶏の足の焼き鳥にかぶりつき、生ビールをガンガン飲んで、ストレスを発散していることに気づいたのです。
現在の日本は、うつ病患者が国民100人に1人の割合でいて、ストレス社会だと言われています。
従って、多くの人たちは、ストレスを発散できる場所を探しているのです。
一鶴はそのようなお客さまの要望の上手に応えて、お客さまのストレス発散の場を作り、鶏の足の焼き鳥は、その手段に過ぎないのです。
本日、お盆の13日に徳島からお客さまが来られ、徳島にも一鶴と同じような店が3件あり、非常に繁盛していることを教えられました。
近々、その徳島の店にも行ってみるつもりです。
結論 人生を終えるまで学び続ける姿勢
我々は、日々、色んな事をやらなければいけません。
麺ビジネス店の店内でも実に沢山の事をやらなければいけません。
ところが、麺生地の熟成温度をシビアに守る大切さを理解している方は、非常に少ないでしょう。
(ラーメンにはなりますが、熟成についてはこちらの記事でも詳しく解説しています )
当社は、麺の美味しさを守る為に、細かいところまで大変注意しています。
製麺をしているスタッフに対しても注意深く、細かく指導します。
だし等についても同様です。
醤油等の調味料を合せた濃いだしの状態で、沸騰状態に近い温度で何分以上も炊いてしまうと、醤油の焦げ臭、焦げ味が残ってしまいます。
あるいは、煮干、節等の材料を沢山使った上品なかけだしを、沸騰近い温度まで上げてしまうと、魚の臭みがすぐに出てしまいます。
だし関係は、温度調節が非常に微妙なのです。
ところが、大抵の人は、この事を知らないで、折角、良い材料を使っても、臭みの強いだしを作ってしまっています。
ちょっとした不注意が、良いだしをダメにしてしまいます。
だから、麺にしても、だしにしても、原理原則を理解していないと、良さを引き出す事が出来ないのです。
当社では、うどん学校、蕎麦学校でだしの美味しさのメカニズムをシッカリと教えています。
何故、そうなるのかを使いする事が重要です。
世の中が、益々複雑になるので、我々が知っておかなければいけない事は、常に増え続けているのです。
だから、我々は学び続ける事が大変重要です。
片時の休みもなく、学び続ける事が我々にとって、非常に重要な事を改めて、色んな事象が教えてくれます。