この記事は2024年7月1日のロッキー藤井の情熱メルマガで配信された内容を一部修正して公開しています。
人間力と一貫性、自分の得意なこと#1/3

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はじめに

今回もあなたの麺ビジネスの大成功に向けてのお話しをしましょう。 

これからの未来は、やっとコロナの時代も落ち着き、AI時代になり、ますます重要になるテーマは、デジタル化への取り組みです。 

AI技術の進化は、ビジネスの世界に大きな変革をもたらしています。 

AIは、データ分析から顧客サービス、製品開発まで、あらゆる領域で人間を超える能力を発揮し始めています。 

ところで、あなたはAIについて、どの様な考えをお持ちでしょうか?

ここ30年間を振り返ると、ITの世界では大きな変革が何度かありました。 

例えば、1995年のウインドウズ95が発売され、この時の当社はそれほど乗り遅れずに全社にウインドウズ95を導入しました。 

ただし、この時期にインターネットが急速に進化を遂げ始めたのです。 

当社を含めて、多くの日本企業がインターネットのビジネス化に遅れました。 

あとから振り返ると、インターネットの発達を上手にビジネスに取り入れた企業とそうでない企業の差は、到底埋められなくなったのです。 

それまでの日本はモノ作り大国で、家電、自動車が世界を制覇していたのですが、この頃から、日本企業は勢いを無くして、インターネットを活用したGAFAを代表とするアメリカのITジャイアンとの世界になったのです。 

そして、その差はますます拡大の一途です。 

今回のAIの登場は間違いなく、インターネットの出現に相当するような時代の転換点になります。 

当然、われわれはAIについて深く理解しなければいけないのですが、もっと大切なことは、インターネットの到来と同じように、AIを使う側か、あるいは、AIに使われる側になるのかで、われわれの未来は大きく異なることになるでしょう。 

それでは、AIを使う側になるために、われわれが心がけて、麺ビジネスを大成功させるには、どのような未来への対応が必要になるのかを一緒に考えていきたいと思います。 

とくに私自身、ウインドウズ95の導入をスムーズに行ったにも関わらず、インターネットの活用には、遅れを取ってしまった大きな反省があり、2度とAIでは後れを取ってはいけないと改めて感じている次第です。

AIに置き換えられる人間の労働の分野は?

以前から、銀行員とか、弁護士のような知識労働者でさえ、その仕事をコンピュータ、AIに置き換えられると言われています。 

これからの日本の未来において、労働者不足は避けることが出来ない事実であり、運送業の2024年問題でも、大きな社会課題を抱えていますが、事前に分かっていたにも関わらずに、上手に対応できていない会社がほとんどで、この問題を上手に乗り超えている会社があり、既に業績において大きな差が発生しています。 

要するに、既に起きている問題、あるいは未来に確実に訪れる問題にしても、上手に対応出来る企業、経営者とできない経営者に分かれるのです。 

その違いは単純で、やがて来る未来にキチンと対応出来るか、そうでないかだけの差なのです。 

特に、人口減少により、これからの日本に引き起こされるさまざまな問題は、既に、起きている課題であり、われわれは、すぐにでも、真剣に取り組まなければいけない課題です。 

労働の種類は次のように4種類あると言われています。

1 肉体労働

2 知識労働

3 感情労働

4 革新的発想労働 

上記の①(肉体労働)と②(知識労働)は必ず、AIに置き換えられる分野になります。 

AIに置き換えることができないのが、③(感情労働)、④(革新的発想)あるいは、思考を伴なう労働です。 

AIは世界中のありとあらゆる世界のデータを元にして回答を引き出すので、データからでは得ることができない感情労働と発想が最終的に人間の受け持つ労働の分野になります。 

以上より、人間の持つ力を単純化して言えば、人間力を発揮する分野だけが、AIにできない分野ということになります。 

それでは、これからわれわれは何をしなければいけないかと言えば、人間力を磨き続けることがAI時代に強く生き残る大きな原動力になるのは間違いないのです。 

それでは、いよいよAI時代に強く生き残るためのわれわれの生き方について深く考察していきたいと思います。 

AI時代における人間力について

人間力は、一貫性のある行動と状態の管理から成り立ち、人間力があれば、大きな仕事を成し遂げられるのです。 

「ビジネスの成功=アイデア×コミュニケーション×人間力」ですが、このアイデア、コミュニケーション、人間力のうち、最も重要な要素が人間力です。 

それをうまく表現しているのが、以下の「一貫性のある行動の④すべてを理解していなくても、利用することはできる」の部分です。 

例えば、アイデアやコミュニケーションが苦手でも、人間力さえあれば、アイデアを出すのが得意な人や、コミュニケーションが得意な人を使うことができ、したがって最終的に最も大切なのは、人間力を磨き続けることなのです。 

一貫性のある行動が信頼を生み、人間力の定義にはさまざまな定義がありますが、その中でも特に実践的である「一貫性のある行動」と「状態の管理」の2つにフォーカスしました。 

一貫性のある行動とは、状況が難しくなっても一貫性のある行動を取り続けるパワーで、自分に対する強いコミュニケーション(自信、信念)から来るのです。

一貫性とは

・ 物事はすべて目的があって起こるものである (すべて必然で起きている) 

・ 物事はすべて良くなる様になっている (起きていることは、よくなるための条件) 

・ 失敗は存在しない、成功と学習があるのみ(諦めないこと)

・すべてを理解していなくても、利用することはできる

・仕事は遊びである (仕事を楽しむことができれば、遊びと同じかそれ以上

・人は私を助けたがっている (こちらが求めていないだけ)

・決意すれば、すべて可能になる(可能にならないのは、本気で決心していない) 

一貫性とは、言っていることと行動の一貫性とか、物事の筋が通っていることを指し、一貫性を貫くことは、他者から高い評価を受け、信頼につながります。 

人は行動、発言、態度、信念等に対して、一貫していたいと思い、この心理を「一貫性の心理」と呼びます。 

大和麺学校の卒業生についても同じようなことが起こっていて、開業して成功している生徒さんほど、学校で習ったことを忠実に実行しています。 

ところが、うまくいっていない生徒さんは善意の第3者のアドバイスに耳を傾け、迷ってしまい、お店を駄目にするのです。 

一貫性とは即ち、ぶれない心で、リーダーに必要な資質というと、これまでは高いスキルやマネジメント能力などがよく挙げられていましたが、これからのリーダーに必要なのは一貫性です。 

そこで共有される強いストーリーがチームを束ね、この典型的な成功事例がアップルの創業者であり、同社を再建し、株式価値世界一の会社に育て上げた故スティーブ・ジョブズで、スティーブ・ジョブズは、共同創業者のスティーブ・ウォズニアックのようなコンピュータの才能を持たず、何か特別な能力に長けていたわけでもなく、持っていたのは、「この惑星に衝撃を与えたい」という大きな夢であり情熱で、これを生涯、一貫して持ち続けたのです。 

目先の損得に右往左往したり、言行の不一致があったりするとビジネスでは信頼を失い、麺専門店では、商品力・サービス力・店舗力に一貫性を持ったコンセプトが必要で、一言で言えば、ぶれない心です。

状態の管理とは

能力以下の成果は能力の問題ではなく、状態が原因で、能力以上の成果も同様で、状態が改善されれば、結果が改善されるのです。 

・ アイデンテテイ (自分は一体何者かを明確にすること) 

・ 価値感 (例えば、仕事が一番とか家庭が一番などを明確にすること) 

・ ルール (例えば朝の起き方や挨拶などの習慣となっているルール) 

・ 集中しているニーズ (自分自身のニーズ) 

・ 信念と想い (自分自身の信念) 

・ 物事を説明するために使用している比喩表現 (例えば、ライオンのように強いとか) 

人間力のもう1つの柱、状態の管理とは、心の状態の管理のことで、能力以下の成果は、能力の問題ではなく、心の状態が原因です。 

能力以上の成果も同様で、心の状態が改善されれば、結果が改善され、「状態の管理 ・アイデンテイテイ(自分は一体何者かを明確にすること)」は、この結果につながり、専門分野が多くなり、物事を広く深く理解しているほど、成果が上がりやすくなります。 

したがって成果を上げるのに必要な分野であれば、無理をしてでも、アイデンテイテイを増やすべきなのです。 

また、「集中しているニーズ(自分自身のニーズ)」は、自分自身が大切にしている価値観の上位にある項目で、自分自身が大切にしているものが、価値観の上位に来ていて、自分にはまだ足りていないものです。 

「信念と想い(自分自身の信念)」は、自分の能力に対して強い信頼を寄せることで、この場合の信念の使い方は、あくまで状態の管理に関してで、自分自身を信じ、「自分はできる」ということを信じ切ること。

一貫性のある行動を取り続けるには、上記のような信念に基づくポジティブな思考を持ち続け、これらを素直に信じることが重要で、起きたことは同じでも解釈の差で、その後の人生はまったく異なるのです。 

得意な分野に特化、好きで得意なこと

自分の好きで、得意な分野に特化、好きで得意なことしかやらない! 

人生100年と言われながらも、人の一生は長いようで短いものです。 

うかうかしていると、アッと言う間に最期を迎えるのです。 

そのようなたった1度しかない貴重なあなたの人生において、好きでも、得意でもないことを行なうのは、貴重な人生の時間のロスになるのです。 

何度かメルマガでもお話したことがありますが、「好きで得意なこと」をしているときは、喜びや楽しみ、充実感を味わうことができ、満足感も得られます。 

「得意」は上手にできること、他人から褒められることです。 

もちろん、「好き」ではないけれど「得意」なこともありますし、自分が「好き」だけれども「不得意」なこともあるはずです。  

「好きなこと」と「得意なこと」が掛け合わさると、情熱を持って続けられ、仕事の場合は最も生産性が上がります。 

先週の当社のオンラインセミナーで紹介させていただいた、タイのバンコクで大活躍中の井上さんのように、ラーメンとエンターテインメントを融合したビジネスは大成功します。 

まず「好き」と「得意」を見つけ、あなただけの麺ビジネスを大成功させましょう。 

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藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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