この記事は2024年6月24日のロッキー藤井の情熱メルマガで配信された内容を一部修正して公開しています。

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はじめに

私が常々、麺学校の経営講義で生徒さんたちに話しているのは、経営者に要求される能力は、通常のビジネスパーソンに要求されるレベルとは違い、遥かに高いレベルだということです。

最近も私の周りには色んな経営者の方が出入りしています。

例えば、規模の大きい会社を経営した方もいらっしゃいます。

あるいは、数人の会社を経営している方もいらっしゃいます。

その様な方々を見て感じるのは、この人はこれから先、どこまで成長出来るのだろうか、あるいは、この方の会社は、どこまで成長し、どこまで永く繁栄を続けることが出来るのだろうかということです。

その人の立ち居振る舞い、行動を見て、経営者としての可能性を感じます。

麺ビジネスの業界で長く生きてきて、今までさんざんお世話になった業界に対して、私がこれから貢献出来ることは、私の長いビジネス経験を通じて得られた知見を1人でも多くのお客さまに伝えることです。

そのお客さま方が、永く成功するための1つの糸口になれば、非常にありがたいと思います。

同時に、当社も決して完成された会社ではないので、私の拙い多くの失敗の経験を通じて得られた知識、マネッジメント戦略が少しでもお客さまの参考になればと思っております。

私が経営している製麺機メーカーの大和製作所、麺のメーカーの讃匠はいずれも製造業なので、当社のお客さまが経営されているサービス業である飲食業とは大きく異なる業種です。

私は、当社大和製作所を約半世紀前に創業し、お客さまである麺ビジネスの盛衰を長く見続けてきました。

そして、気づいたことがあります。

製造業であろうと、サービス業であろうと、ビジネスの基本はほとんど同じだったのです。

私が気づいたビジネスの基本は、以下の通りです。

ビジネスの基本

・ビジネスは科学と感性で成り立っている
Business is based on science and emotion.

・ビジネスの目的はお客さまの創造
The purpose of business is to create customers.

・創業時の志でビジネスの成否が決まる
The success or failure of a business depends on the ambition at the time of its establishment.

・経営者の人柄が成功を決定する(特に、素直、学び好き、プラス発想は必須)
The personality of the business owner determines success (especially honesty, a love of learning, and positive thinking are essential)

・ビジネスの早期に企業の価値観、使命、ビジョン、目的、戦略を明確にすること
Clarifying the company’s values, mission, vision, objectives and strategy early on in the business.

・企業の成長には、高いレベルのマーケテイングとイノベーション、生産性向上が欠かせない
High levels of marketing, innovation, and productivity improvement are essential for corporate growth.

・市場は変化し続ける、変化の先取りこそが永く生き残る秘訣
The market is constantly changing. Anticipating change is the key to long-term survival.

・あらゆるものは常に進化をし続ける、一旦進化したら、後戻りはない
Everything is constantly evolving, and once something evolves there is no turning back.

・ビジネスの本質は、お客さまの問題解決
The essence of business is to solve problems for customers.

・ビジネスの最高の戦略は永く生き残ること
The best business strategy is to survive for a long time.

・ビジネスでは絶対にライバルと競争しないこと
In business, never compete with your rivals.

・ビジネスでは常にトップを目指す、2番手以下は目指さない
In business, always aim to be the best, never second or lower.

・絶対に、ライバル他社の真似をしない。
Never imitate your competitors.

・安心領域に留まらない、常に上を目指す、ハングリー精神が重要
Don’t stay in your comfort zone, always aim for the top, and have a hungry spirit.

・自らリスクを取ること、ビジネスを始める事はリスクを取る事、リスクを取る事無くして、ビジネスはあり得ない
Taking risks yourself、Starting a business means taking risks.There is no business without taking risks.

・リスクとは、お金だけではなく、時間をかけること、エネルギーをかけること
Risk doesn’t just mean money, it means investing time and energy.

経営者に要求される素質、能力

私は半世紀の長きにわたり、経営者を続けてきました。

経営者として、常に磨き続けていかねばならない能力があります。

まず、最初にあげたいのは、メンタル・タフネス。

要するに精神力の強さです。

私はビジネスの成果を次のように表現しています。

ビジネスの成果 = 情熱 × 夢 × 責任 × 意志力 × 集中力 × 経験 × 直観力 × 忍耐力

ビジネスを志す場合、情熱が持てること以外はやってはいけない

ナイキの創業者のフィル・ナイト氏の言葉に、次のようなものがあります。

よく「レストランを開きたい」と言う人がいる。しかし、レストランの厨房で1日23時間働く覚悟がなければ、また、稼ぎがまったくなくても「この仕事が本当に好きだから」と言えるようでなければ、やめたほうがいい。
フィル・ナイト
ナイキ創業者

情熱の炎を燃やす燃料は夢であり、野望であり、妄想です。

夢があれば、前を向いて進み続けることができます。 

夢を失えばすべて消えてしまいます。

大きな夢を持つことが情熱の源泉なのです。

さらに情熱の炎を燃やし続ける燃料は、屈辱感です。

大きな夢を持てば持つほど、達成できない屈辱感も大きくなります。

なかなか、思ったような成果が出てきませんが、屈辱感こそ、野心、夢の入り口です。

多くの人たちに貢献する健全な野心や夢こそ情熱の素であり、エネルギーです。

同じ能力を持っていても、偉大なことを成し遂げた人とそうでない人の違いは、夢の大きさです。

人の能力の差は、ほとんどないと言われていますが、数十年間にわたる人生の結果に大きな差が出るのは、夢の大きさです。

情熱の根底には、責任がある

今回のコロナのように、ビジネスは何が起きるか分からないものです。

厳しい状態になったり、困難な目に遭ったときに、決して、諦めない、逃げ出さないのは、情熱であり、責任の重さです。

そして、諦めない理由は、お客様、社員、家族に対する責任の意識なのです。

以下は、私の実体験です。

当社、大和製作所は、ユーザー様に納入した機械の寿命が続く限り、メーカーとして責任を果たす義務があります。
少なくとも10年や20年は責任があります。

製麺機を日々納入していることを考えれば、永遠に健全な会社であり続けなければならないのです。

経営の苦しいときも持ちこたえることができたのは、こうした責任の重さを肝に銘じていたからです。

経営していると、お客様の数も増え、スタッフの数も増え、責任の重さはますます大きくなります。

責任の重さが大きければ大きいほど、ビジネスは成功しやすいのです。

簡単に投げることができませんから、責任の重さは自覚の深さです。

自分自身で、責任の及ぶ範囲を広げれば広げるほど、責任を重く感じるようになります。

意志力の差で人生は変わる

『スタンフォード大学の人生を変える教室』(ケリー・マクゴニガル著、大和書房刊)では、豊かな成功の人生を送ることができるか、そうでないか、一番大きな要素は、意志力の差であったと述べています。

例えば、90歳以上の長命で、豊かな生涯を送ることができる人とそうでない人の差は、意志力の差であり、意志力は次の3つから成り立っています。

  1. 止める力
    例えば、タバコが身体に悪いとわかって、止める力です。
  2. 始める力
    例えば、早起きが良いとわかって、早起きをする力です。
  3. 望む力
    例えば、自分が望む方向に向かっていく力です。

集中してそれに取り組む

太陽光線を虫眼鏡で集め、紙の上に焦点を絞ると、太陽の光でも紙を燃やすことができます。

集中は大きな力になります。

何かの仕事で成果を上げようとするためには、集中してそれに取り組むことが大切です。

一度に、2つ以上の仕事をしようと思わないで、1つに集中することで、成果が早く得られるのです。

偉大なことを成し遂げるには集中力は必須であり、重要でないこと、必要でないことはすべて排除することが必要です。

重要なことだけに集中するだけで良いのです。

問題意識を持って経験を積む

経験と直観力は密接な関連があります。

経験の数が多ければ多いほど、直観力は高まります。

だだし、経験を積む場合でも、常に問題意識を持って経験を積むことが大切です。

経験の量と深さは、非常時に役立つのです。

直感を磨く

直観が慟くことによって、短時間で簡単に望む結果を得ることができ、ビジネスにおいて、直観を磨くことは欠かせないのです。

直観とよく似ているのが、習慣です。

ただし、習慣は身体の動きを伴う癖付けですが、直観は頭脳の習慣のようなものです。

忍耐力

忍耐力は、この中で最も重要な要素であり、全体の割合の約半分を占めるくらい重要なテーマです。

ビジネスは、一種の仕組み(システム)ですから、必ずタイムラグがあります。

今日、サービス・レベル上げたり、商品力を上げても、結果が出るのは、ずっと後になってからです。

そのため、忍耐力がないと、タイムラグがあったり、厳しい状態になったり、困難な目に遭ったときに、諦めたり、くじけてしまうのです。

さいごに

以上を総括して言えるのは、経営者を目指す方々は、スーパーマンでなければならないと言うことです。

麺ビジネスを大成功させるためには、まずはオーナーが情熱を持って、何事もド真剣に取り組み、自らを成長させる必要があります。

オーナーが成長しないと、社員は成長しません。

社員が成長しないと、ビジネスは成功できません。

私も、毎日ド真剣に販売や開発のさまざまな課題に向き合っております。

創業以来、学ぶ心も持ち続けています。

あなたの麺ビジネスを大成功させるために、まずはあなた自身が成長できるよう取り組んでみませんか。

そんなあなたの情熱が、あなたの社員一人一人に伝わっていき、最終的に全員が情熱を持って、仕事をして、成長できた時、あなたの麺ビジネスは大成功を遂げるでしょう。

私、スーパーポジティブ、ロッキー藤井は今日も社員とともに成長・進化し続けます。

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藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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